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Sol8 DX Strategy 2030

DX戦略

機関承認:(機関承認日未確定) / 最終更新:(最終更新日未確定)

本DX戦略は、ソルエイト株式会社の取締役会の承認を得て策定し、公表するものです。 〔機関承認日:(機関承認日未確定)

当社はDX支援を事業としていますが、本戦略が対象とするのは当社自身の業務の変革です。お客様に提供するサービスの説明ではなく、当社の提案・見積・案件管理・開発・保守という業務が、データとデジタル技術によってどう変わるかを記載しています。

1. 経営ビジョン

当社は、熊本県を中心とした地方の中小企業・医療機関・福祉施設・自治体に対し、その現場で実際に使われる規模の情報技術を届けることを事業とします。

地方の中小企業では、大企業向けに設計された高機能なシステムは、導入コストと運用負担の両面で定着しません。必要なのは、現場の担当者が翌日から使える範囲の道具と、それを使い続けるための伴走です。

当社は2030年に向けて、地方の中小企業が、大企業と同じ水準の業務基盤を、自社の規模に合った費用と手間で持てる状態をつくることを目指します。そしてそのことを主張するために、当社自身が「少人数でありながら、業務がデータとデジタル技術で回っている会社」であることを、自社の業務をもって示します。

2. DXによって実現する未来(ビジネスモデルの方向性)

データ活用やデジタル技術の進化による社会および競争環境の変化は、当社に次の影響をもたらします。

地方の労働人口減少顧客企業の人手不足が深刻化し、省人化・自動化の需要が構造的に増える(機会)
生成AIの実用化受託開発でしか作れなかった業務システムを、少人数でも短期間で提供できる(機会)。一方、同じことを競合も行えるため、単なる開発力では差がつかなくなる(リスク)
クラウドサービスの普及機器の販売・設置のみを収益源とすると、単価も継続性も失われる(リスク)
サイバー攻撃の中小企業への拡大セキュリティと事業継続が中小企業の経営課題になり、支援の対象が広がる(機会)
災害の頻発事業継続への関心が実体験として高まっている(機会)

これを踏まえ、当社は機器を販売して終わる事業から、顧客の業務データが動き続ける状態を維持する事業へ移行します。収益の中心を機器導入から、継続利用される自社アプリケーションと運用支援へ移し、提供物を案件ごとの個別受託から、業種別に再利用可能な業務アプリケーションの構成部品へ移します。

この移行は、当社自身の業務がデータとデジタル技術で回っていなければ成立しません。提案・見積・案件管理・開発・保守の情報が個人に蓄積されている限り、当社は少人数で規模を出せません。したがって、当社のDXの中心課題は「自社業務の脱属人化と再利用可能化」です。

3. 現在の経営課題

代表取締役の主導により、2026年8月に当社が利用する情報処理システムの現状と課題を洗い出しました。把握した課題は次のとおりです。

① 業務の属人化顧客対応の経緯・見積の根拠・提案の判断が個人に蓄積しており、1名が不在になると業務が停止する。事業継続上のリスクであると同時に、事業拡大の上限そのものになっている
② 提案・見積の作成時間案件ごとに文書を一から作成しており、提案までのリードタイムが受注機会を制約している
③ 案件情報の分散顧客情報・案件進捗・見積・請求が単一の場所に集約されておらず、状況の把握に人手を要する
④ 開発資産の再利用不足顧客ごとに業務アプリケーションを個別に構築しており、蓄積が次の案件の生産性に十分つながっていない
⑤ 情報セキュリティ体制方針・教育・アクセス管理・バックアップの運用が文書化されていない
⑥ 事業継続体制単一拠点・少人数であり、災害時の代替手段が定まっていない

4. DX戦略

上記の課題に対し、当社は次の4つの戦略を実行します。いずれも当社自身の業務を対象とします。

戦略1:営業・案件情報の一元化と、判断根拠のデータ化

  • 顧客・案件・提案・見積・請求の情報を、単一の自社開発システムに集約する
  • 案件の進捗、失注理由、見積の根拠を構造化されたデータとして蓄積する
  • 蓄積したデータを、次の提案における価格設定と優先順位付けに用いる
  • 目的は記録ではなく、「担当者以外でも同じ判断ができる状態」をつくること

戦略2:提案・見積・報告書の生成の自動化

  • 過去の提案・見積・議事録を構造化して蓄積し、生成AIを用いて初稿を自動生成する
  • 人が行う作業を、文書作成から内容の妥当性の判断へ移す
  • 業種(建設・製造・運輸・医療・介護)ごとに、提案の型を部品化する

戦略3:業務アプリケーションの内製基盤の構築

  • 顧客ごとに個別開発するのではなく、共通の設計・共通の部品から構成する方式に移行する
  • 認証、権限管理、データ分離、画面部品、デザインの規約を共通化し、案件ごとの開発量を減らす
  • 少人数でも複数案件を並行して提供できる状態をつくる
  • 内製で得た知見が、そのまま顧客への提供物の品質になる

戦略4:情報セキュリティと事業継続を、業務の前提条件として組み込む

  • 情報セキュリティ基本方針を策定・公表し、年1回の教育と点検を運用する
  • 全てのクラウドサービスで多要素認証を適用し、権限を年1回棚卸しする
  • バックアップの復元を年1回確認する
  • 通信の冗長化・衛星通信・無停電電源装置により、事業所が被災しても業務を継続できる状態をつくる
  • これらは顧客に提供している対策と同一であり、自社での実践が提供物の裏付けとなる

5. データ活用戦略

案件データ(顧客・商談・提案・見積・受注失注理由)判断の脱属人化。提案の優先順位付け、価格設定、失注要因の是正に用いる
提案・見積の文書資産作成時間の短縮。生成AIによる初稿生成の入力とする
業務アプリケーションの構成部品開発量の削減。新規案件へ再利用する
保守・障害対応の記録対応品質の均質化。対応手順の標準化と予防保守に用いる
情報資産・クラウドサービスの台帳セキュリティと事業継続。権限棚卸し、障害時の影響範囲の特定に用いる

データを集めること自体は目的としません。いずれのデータも、「担当者以外でも同じ判断ができる」という一点に接続します。

6. AI戦略(ITシステム環境整備)

当社はAIを、人員数の制約を超えるための基盤技術と位置づけます。

文書生成提案書・見積・議事録・報告書の初稿生成
開発支援業務アプリケーションの実装、コードレビュー、セキュリティ検査
情報整理制度・補助金・法改正情報の収集と、顧客への影響の整理
顧客提供物顧客の業務におけるAI活用(記録の音声入力、文書の要約等)の設計と実装

AIの利用にあたっては、顧客の機密情報および個人情報を許諾なく外部のAIサービスに入力せず、生成物は必ず人が確認し、その責任は当社が負います。詳細は別途定めるAI利用ポリシーによります。

7. クラウド戦略(ITシステム環境整備)

当社は自社に情報システムを保有せず、業務基盤をクラウドサービス上に構築します。

  • グループウェア、文書管理、ナレッジ管理をクラウドで統一する
  • ソースコード管理、配信、データベースをクラウドで構成し、拠点に依存しない
  • 選定にあたっては、提供者の信頼性、データの所在、契約条件、多要素認証の可否を確認する
  • 特定のサービスに固定されないよう、データを取り出せる形式で保持する
  • クラウド障害時に業務が完全停止しないよう、最低限の情報を別系統で保持する

8. 情報セキュリティ

当社は「情報セキュリティ基本方針」を策定し、自社ホームページで公表しています。方針の内容は、経営者の責任、社内体制、従業員教育、法令遵守、アクセス管理、認証情報の管理、機器の管理、クラウドサービスの管理、バックアップ、委託先の管理、事故対応、生成AIの利用、継続的改善からなります。あわせて、生成AIの利用に関する社内ポリシーおよび個人情報の取扱いに関する社内規程を定めています。

情報セキュリティ基本方針を見る

9. 事業継続(BCP)

当社は事業継続計画を策定し、地震、豪雨・洪水、台風、停電、通信障害、感染症、サイバー攻撃、クラウドサービスの障害、および主要担当者の不在を想定しています。事前対策として、通信の冗長化、衛星通信の確保、無停電電源装置の設置、予備端末の確保、代替就業場所の設定、データの複製と復元確認、多要素認証の適用を行い、年1回以上の訓練と計画の見直しを実施します。

事業継続への取り組みを見る

10. DX推進体制

最高責任者代表取締役 丸小野 恭平 ― DX戦略の決定、資源配分、対外的な発信
実務執行総括責任者取締役 山口 剛(法人DX・事業開発担当)― 戦略の実行、システムの企画・内製、課題把握
情報セキュリティ責任者取締役 山口 剛

当社は少人数であるため、独立したDX推進部門を置きません。そのかわり、役員会議において毎月、DX戦略の進捗と指標を議題とすることで、経営の意思決定とDXの実行を分離させません。

11. 人材育成

全員年1回の情報セキュリティ教育、事業継続の初動対応教育
全員AI利用ポリシーの理解と、生成AIの実務での使用
実務担当自社システムの内製を通じた設計・実装能力の獲得
経営業種ごとの業務知識の獲得(建設・製造・運輸・医療・介護)

当社の規模では、外部研修による体系的育成は現実的ではありません。自社システムの内製そのものを育成の手段とする方針をとります。

12. 指標(KPI)

DX戦略の達成度を測る指標として、次を設定しています。

戦略1:営業・案件情報の一元化と、判断根拠のデータ化

指標現在値2027年度目標
案件情報の自社システムへの登録率測定中100%
紙で保管している業務帳票の種類数測定中0

戦略2:提案・見積・報告書の生成の自動化

指標現在値2027年度目標
商談発生から提案書提出までの平均日数測定中現在値の1/2
提案書1件あたりの作成時間測定中現在値の1/2
見積作成のリードタイム(依頼から提示まで)測定中短縮

戦略3:業務アプリケーションの内製基盤の構築

指標現在値2027年度目標
再利用可能な共通部品の数測定中拡大
新規顧客向けアプリケーションの初回提供までの日数測定中現在値の1/2
本番稼働している自社開発アプリケーションの数測定中拡大

戦略4:情報セキュリティと事業継続の組み込み

指標現在値2027年度目標
多要素認証を適用しているクラウドサービスの割合測定中100%
情報セキュリティ教育の実施率0%100%
バックアップ復元テストの年間実施回数0回1回以上
事業継続訓練の年間実施回数0回1回以上

※「測定中」は、当社が2026年5月の設立後まもないため、比較の基準となる実績値を計測している段階であることを示します。実績値は年1回、本ページで更新します。

13. 3年間ロードマップ

2026年度下期案件管理システムの運用開始と全案件の登録必須化/提案・見積の型を業種別に3つ整備/認証・権限・データ分離の共通部品を確定/基本方針の公表、多要素認証の全面適用、事業継続計画の策定
2027年度失注理由の分類と分析を開始/提案初稿の自動生成を全案件に適用/共通部品による新規案件の構築を標準化/初回の訓練・教育・復元テストを実施
2028年度蓄積データに基づく提案の優先順位付けを運用/業種別の型を6業種に拡大/業務アプリケーションの提供リードタイムを半減
2029年度判断根拠の共有により、担当者に依存しない案件運営を実現/継続的な運用支援を収益の柱の一つに

14. DX戦略の見直し方法

見直しの頻度年1回
見直しの主体代表取締役の主導により、役員会議で実施する
見直しの材料① KPIの実績値 ② 自社の情報処理システムの課題把握の結果 ③ 顧客・市場の変化 ④ 情報セキュリティおよび事業継続に関する事故・訓練の結果
月次のモニタリング役員会議において、KPIの進捗を毎月確認する
改定の公表改定した場合は、本ページの内容を更新する

15. 代表取締役メッセージ

当社は、地方の中小企業に情報技術を届けることを事業としています。その私たちが、自らの業務を紙と個人の記憶で回していては、お客様に何かを勧める資格はないと考えています。

当社は少人数の会社です。だからこそ、業務の情報を個人ではなく仕組みに置き、データと技術によって、規模を超えた仕事ができる状態をつくります。それは同時に、担当者が一人欠けてもお客様への責任を果たせる状態をつくることでもあります。

私たちは、自社で実践していないことをお客様に提案しません。本戦略に掲げた取組は、まず当社自身が実行します。

ソルエイト株式会社 代表取締役 丸小野 恭平

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機関承認:(機関承認日未確定) / 最終更新:(最終更新日未確定)